キングオブコント2021

キングオブコント2021最高でしたね!!!!空気階段、優勝おめでとう!!!
久しぶりにいい大会(番組としても)見れたのが熱くてうれしくて胸がいっぱいなのでちょっとなんか書いてみます。コント評というよりはわたしの好みを書いただけなので偉そうなところもあるけどわたしの感想はわたしのものなので別にいいってことです。

各コンビの感想(点数)
大会の総評

  • 蛙亭(95点)「実験体No.164」

好きなコンビです。トップバッターでなければもっと高い点数だったに違いない…2本目も見たかったし残念ではあるけど猟奇的な蛙亭らしさがちゃんとおもしろに繋がっていてかなりうれしかった。ヤバのまま終わっていく、なんだったんだ?というネタも多いけどこのネタは謎のハートフル展開で普段の蛙亭の怪奇を知ってるとむしろこの良い話に寄せてること自体がおもしろくなってきて、こいつらハートフルごっこしてんな(笑)とおかしくて仕方なかった。
準決勝はチケット落選したので決勝でどのネタするかは知らなかったけど、蛙亭の公式youtubeチャンネルにアップされていなかったのと、今年のABCの決勝でこれをやらなかったところからKOCのために温存している予感はしていて、あの大舞台でトップバッターで躊躇なくこのネタができるのが蛙亭の強みだとおもう。
つかみの中野の緑の液体のドロドロみと体中にあびたローションの量がキモすぎて最高。あんなグロいのにニコニコしてやんの。イワクラも中野もどちらもヤバいキャラができるコンビだけど、中野の164も登場のインパクトはあるけど本質は変な奴じゃないむしろ良い子だしイワクラは科学者(?)のまともさがあるし、仮に会場がキャーと悲鳴になったとしても中野の笑顔と正義感のギャップで、それはそれで取り戻せる算段のあるネタなんだろうな。
ヌメヌメの人外なのに正義感のある良い奴がかっこよくキメているおかしみと、中野のてらいのないかんじが中野は本当にうまい。岩倉はどのコントでも棒読みなんだけどそのたどたどしさふがコントに悪く影響していないのも蛙亭の不思議さ。164を「ヒロシ」と呼ばせたり、言語感覚がめっちゃ優れてたり、人として察する気持ちまでしっかり芽生えていて、科学者ですら想定できてないほど笑顔で強かったり、おもしろかった。
実験体が逃げ出すというのはなんでもありでどういう展開でもどういうキャラでも生み出せるチートな設定だとおもうけど、その説明に終始するだけでなく最終的にはお互いが心を通わせるところまであってよく出来てる!

見たことあるネタは全部おもしろいトリオ。
ジェラードンってキモい2人のキャラクターが強烈すぎてがちゃがちゃしそうなところをそうならずに(ならないように)しっかりみせてくる印象。トリオというとジャンポケとかもそうだけど、2人のボケにガヤガヤつっこんでリアクションしてやかましいネタをするひとたちが多いとおもうんだけど、しっかり間をとるし、つっこみはあまり介入しないし、見守ったり戸惑ったりするだけの役だったりして、キャラクターコントかつトリオのわりに妙な渋さがある。なんでつっこみの転校生はその場と離れないんだろう?とかちょっとひっかかりはあるし、ネタとしてはもっと2人と関わって交わるほうがおもしろくなりそうだなとはおもうけど、まああいつらとは関わりたくないよね分かるよ(なんでそこリアルだよ)
今回のネタも最後のオチが西本の頭を黙って叩いて去っていく…っていう。アレふつうはなんか言っちゃうよ?つっこまないのか?雑だなあと笑っちゃったんだけど、むかつくの表現としては最短だしありなのかなとおもう。その後の西本の顔芸への信頼がハンパない。
とはいえよく言われてることだろうけど、つっこみ不在でも成立しそうなネタだなとはおもった。もちろんつっこみがいることでかなり見やすくはあるけど。これ劇場でも爆発的にウケてるんだろうな。アー大笑いの会場の中で見てみたいぜ!

好きなコンビです。よく決勝まで来たね…感無量ですよほんと。知名度も話題性もなく、ジェラードンのようなパワー系のネタでもないなか。準決勝でもしっかりウケたんだろうと想像できてそれだけでうれしかったです。
浦井と平井やっと覚えたとおもったら次にみたときにまたごっちゃになって逆に呼んでしまう男性ブランコ。浦井が平井っぽいし、平井が浦井っぽいんだけど、そもそもどっちもどっちの顔しててやっぱり覚えられない。もう一生覚えなくてもいい気すらする。
大会前の事前番組で松ちゃんが「コント師っておしゃべりができないからコントをやってるところもあるし、優勝したからといって売れるわけでもないし」などと言ってたけど、まさしくそういうコンビですよね。申し訳ないけどいまのかんじだとテレビのバラエティで活躍してるのは全く想像つかない。まじめでやさしくて良いウソをつくときにちょっと顔が歪んでしまうそんな2人組です。まさにコントと追及してきたコンビだし、最高大会のKOCで準決勝という成績を残せたのは本当に感慨深い。(空気階段はおしゃべりもおもしろいし10月からは冠番組も決まってるしもう売れるルートは見えてそれは素晴らしいことなんだけど。)
関西弁の変なノリの女に戸惑う(つっこみはしない)男の話かと思いきや、そんな女のことを好きだと一人語りで吐露し、しかもそれが男の妄想だった、いやいや現実でもそんな女でしたイヤッホーっという一人視点のワンテーマかつ同じ場面なのに展開がちゃんとある凝ったネタ。おもしろかった。標準語のおとなしそうな男はガラガラ声の関西弁に引いてしまうものだという潜在意識から、まさか好きなんだ?という裏切りがきもちよかったです。浦井のブスさだけでもおもしろいのに、全然そこではないというかむしろ男が気に入ってしまうというところも逆だし。暗転して平井が語り出すところも唐突になりそうなところを、ネタの冒頭でおなじ暗転で導入説明しているからすごく自然だったし暗転するたびに毎回おもしろかった、本当に良いネタだった。もう一回みたい。浦井のぼつぼつとした話口調って素なんだけど、男ブラのコントにおいてすごい武器だとおもう。

気づけば3年連続決勝か!すごい!なんで「うるとら」がひらがななんだろうという懐疑心はずっと持ち続けていくよ。
うるブギらしい良いネタだった。テンポもいいし掛け合いもいいし。好きだし毎年いいな~とは思うもののライブを買ったりネタを積極的にみたりしていなくて、勝手な話だけどそういう距離感のまま毎年KOCで良いネタみせてもらえてありがたい。
迷子センターのネタ。お父さん自身はやばくないんだけど説明をきいてみると子どもの姿がヤバそうという想像のうえでおかしいネタ。実際のこどもはもちろん登場しないしある意味なんでも盛り放題に言いたいこと言えばいいんだけど、名前や服装や髪型がどうもおかしくて、だけど切実に焦っているお父さんの様子をみるとウソではなさそうというおもしろみがあった。アナウンスで笑いをこらえなきゃいけないというのもうるブギらしい視点。おもしろがってるひとをみるとおもしろくなるっていう共感つうか共鳴みたいなのの使い方がすごくうまい。笑ってはいけないシリーズは笑いを堪えている姿がおもしろいわけで、そういう引き出し方をしてくるのはすごい。確かに点数は伸びなさそうだけど、ふたりで楽しそうにネタ作ってるんだろうなっていつもおもう。

好きなコンビです。おもしろかった!!!
静かなネタではあるけど、は?え?という要素もあってニッ社らしい独特さがずっとあるネタだったとおもう。球を受けるケツの演技がうますぎる。「ンっ」という堪えている声が漏れるたびにおかしくなって、だんだんもっと球が当たればいいのにとすらおもえてきた。
審査員も言ってたけどボケ台詞一切なしで、笑いどころは球が当たっているという1点だけであそこまでおもしろいのすごい。指導していたケツが最後にホームランと連発するというのもオチというより、これまでの奇行の正当性がみえておもしろいという新感覚。辻の「そいつがやりそうにない変なことは絶対するな。そんなことしてウケるよりもそいつがやりそうなことだけを演じてすべるほうがまし」という信念が貫かれててよかった。ケツはいくらでも変なキャラクターにできたし変なボケを入れたら盛り上がったかもしれないけど、そうはしないニッ社の良さが5分間ずっとあった。
なんだろうなニッ社のコントって、うまく言えないけど「場面」とか「シーン」なんだよね。物語でいうと起承転結のどれでもないんだけど、でもどこのシーンであってもおかしくないというか。今回のバッティングセンターもまさしくその「シーン」を描いたわけだけど、これがどう展開するとかもうないよ。起であり承であり転であり結であり、いやそのどれでもない。それでこそとおもう。

  • そいつどいつ

すっぴんのネタで一躍有名になった(?)かどうかは知らないけど、まあ「すっぴんのネタでおなじみ」のコンビです。(かつては空気階段も浮気した男に制裁をくだすコントでいろんなところに呼ばれてたのを思い出す)
パックをした彼女が怖いというポイントから最後はちょっとホラー要素もあるネタ。竹馬の彼氏役めっちゃムカつくんだよな…刺身の彼女の演技のほうで帳消しにされてるけど、あの彼氏の嫌な感じだけでネタ作ってほしいくらい個人的にはあいつが引っかかる。「怖がらせてる」「怖がらせてない」のやり合いが最初からなにか仕掛けているように見えていて単純な平和カップルの会話に見えなかったのがイマイチだった理由のようにおもう。ホラー要素に入る前からだいぶ緊張感あったよね。そもそものネタの色味がそうなのか決勝の緊張からくるものなのかは分からないけど。
好き嫌い分かれそうなホラー部分ですが、わたしはまあアリかなとはおもったけど種明かしされてからも腑に落ちなくて、もっと騙されたかんじだあったらまたちがったかも。

  • ニューヨーク

気付けば人気者。気づけばM-1と合わせて4大会連続決勝のえぐいコンビ。
翌日のニューラジオで今回の最下位が過去イチ悔しいと悶絶してたけど、ほんとにそれくらい期待されていたし、2019年M-1の最下位とはちがう味がするんだろうな。
詳しくはラジオのアーカイブ聞いてくれだけど、「終わった後マジラブ野田さんと今回はばかばかしいコントよりシアター系のコントが強い傾向があったと話してた」「新しい審査員が要因だとおもう」「出順、審査員、結果すべてに文句がないから悔しい」など聞きごたえ十分の分析もあるのでぜひ。
今回のネタは嫌なウエディングコーディネーター大喜利だったわけだけど、ギャンブルに賭ける傾向がある奴、全部違う奴、ひとつひとつはやっぱりおもしろい回答で、そのうえで嶋佐のキャラがハマればもっと盛り上がったんだろうなー。嶋佐の目につけたテープを透明にするか肌色にするか、テープの角度はどうするかでワイワイ盛り上がって今回の形に決めたそうです。たのしそうなエピソードだ…。「あの目のテープのおもろさで2点はもらいたい」という負け犬の遠吠え後日談もおもしろい。やっぱり負けてもこれだけおもしろいんだからありがたいです(本人たちは相当落ち込んでる様子だけど)ちなみにこの嶋佐のキャラは∞ホールの劇場スタッフ及川さんと言う方を完全に模しているらしく、東京吉本勢は大爆笑だったとか。意味不明な目のテープも再現すべき人がいたという。
2本目に用意していた「女上司」のネタはだいぶアレなので決勝ファイナルで見れたらどれほど衝撃だっただろうと思うけど(ジェンダー的に物議をかもしそうでもあるし、炎上するかもしれないけど)しっかりyoutubeに当日のうちにアップしてくれていてさすが。
翌日にはビハインドも聞けるし、分析もしてくれるし、ライブでもちゃんとネタしてくれるし、2本目やる予定だったネタまで見せてくれて、ニューヨークのファンってこれほど福利厚生が行き届いていて幸せだろうなとおもう。

  • ザ・マミィ

応援したいと思い続けているのに、なかなか好きなネタに出会わないコンビです。
酒井のおもしろさも林田の良さも心得ているつもりで、見るたびに名前を聞くたびにがんばれ~っておもうけど、個人的にはずっとイマイチ。好みの問題なので仕方ないですが。
コントが好きなのは十分伝わってきてそれゆえに応援したいしかわいいってなるんだけど、それだけなんだよね。林田くんはたぶん研究熱心なんだとおもう。すごくいろんなコントをみて思い考えたんだろうなとおもうネタでした。
今回のネタ、ヤバい酒井がに平然と話しかけてくる青年に驚くという初手こそ楽しめたけど、それだけだった。「林田のほうがヤバい奴だった」というほうが明快になると思うけど、途中財布を預けてその様子をみるなど試してみるシーンもあってよく分からん。途中から歌になるネタ(ミュージカル風に心を歌うネタ)が個人的に見飽きているというのもあるけど、歌わなければいいなとおもっていたところに音楽が流れたのでウっとなりました。(とはいえニューヨークの女上司は音楽が入るけどそれは必要性があるように思えるし。説明が難しいんだけど)
あまり語るのもなんなのでザ・マミィの話はこれで終わりにします。

いやあ、シビれたね!!最高だった~~~文句なしです。
SMクラブという俗な場所で真剣に動く消防士と警察官。設定も最高だし、消防士や警察官だと身元を明かしていくタイミングもめちゃくちゃおもしろかった。もぐらの体型で消防士なわけないし、かたまりの細さで警察官なわけないわけだけど正義感の立派さと裸の滑稽さ!
ああいう場所で予約の名前を使い分けていたり、給料日だからきつく縛ってもらっていたりという、知らない世界なのになぜあるあるだと分かってしまうんだ…全部おもしろかったです。なんかさあゲラゲラ笑ってるうちに、そうだよなあ消防士と警察官も人間だしそういう欲求は人並みにあるもんだよなとか変な感心ゾーンにまで到達しそうになっちゃったよ、なんだよもうこんなバカげた話でさあ悔しいよもう最高すぎる。段々2人のことをしっかり応援している自分もいて、意味わかんない感情だった。
社交ダンスのフロアを救出するときに両手を縛られながらストッキングに引っ張られたもぐらが横たわりながら社交ダンスを踊ってるのとかさあ、なんだろうねあの刹那は。
構成とか発想とか設定とかそういうプロのひとみたいな評価はできないけど、とにかくなんだか分からないけどすごかったし質量がドシっとズシっとあってとにかく重くてぎゅうぎゅうに詰まってるかんじもあって満腹で大満足です。

おもしろかったー!!最終的に野田(死)と村上と10円玉の3人コントになってるの笑った。ニューヨークのところでも書いたけどこれを野田クリ本人が「ばかばかしい」と客観視してるのも含めてなんか良い。野田クリの疲労が出すぎている顔と村上のどっしりおっさん感で学生服来て男子高生やってり時点でもう無理があって笑っちゃう。
村上があの声で冒頭に状況説明を全部しちゃうんだけど、それを横でウンウン言いながら静かに聞いてる野田がなんかかわいい。10円玉に指を引っ張られて乱舞してる様子は当たり前におもしろかったし、そのあと10円玉に人格が芽生えて生き返った風を装ってみたりする展開も意表をつかれて笑っちゃいました。

ザ・マミィと空気階段が続いて、その影響がなかったわけではないとおもうけどマヂラブのネタって濃いし奇怪なんだけど不思議と何本でも見れちゃうような軽さもある。



ここで最終決戦に行ったのは、空気階段、ザ・マミィ、男性ブランコ空気階段はこの時点で過去最高得点を出しているの2本目で試合したくなボクサーのネタさえしなければ(ロッチ)ぼほ優勝は決まったようなもの!

それでなくてもこの1本目の「火事」は名作で間違いないので気持ち的にはもう晴れ晴れしちゃった。

レジ袋をケチった男のネタ。この設定も2年前には生まれないわけだもんなー。なんとなく感慨深い。
変人に対応する浦井のいい声が優しく響く。変人ではあるけど買い物が少量だったときに3円のレジ袋を断った経験がある身としては、まったく居ないはずのキャラでもないと思わされてたり。
1本目と比べられたらそりゃ見劣りするけど、それでも立派におもしろいコント。お菓子を拾っている時間がゆっくりしていて拾ったあとにもぽろっとひとつこぼれたのは、わざと落としたのか落ちちゃったのか…ハラハラしながら見た。浦井が拾い続けてあげたのは、はじめからかつての友達だと気づいたからなのか、やりとりのなかで気づいたのか、分からないけどきっと当時から2人は自由に楽しんでる子とそれをそっと支えてあげるような関係だったんだろうと想像できるのもよかった。
浦井は俳優としても活躍できそう。

  • ザ・マミィ

1本目の感想とあまり変わらないんだけど、なんかどこかで見たことのあるような設定、展開、オチなんだよなー。ベタという意味じゃなくて(ベタならベタでばかばかしいコントとして好きなので)テクニックだけ盗用したような。
同じボケをいったりきたりするわけだけど、ずっと酒井が席から立たなくてまったく動かなかったのでなにか展開があるのかと思って期待していたなのそれもなく。正直いうとこのコントを見るくらいならもっと2本目を見たいコンビが他にいました。

おもしろかったーーーーーーーーーー!最高最高!
自作のコンセプトカフェを作ってる純真さやばい。準決勝後にもぐらが「白シャツを新調するのに店に行くも、サイズがなくてすったもんだあった」というエピソードトークをしていたので、なんとなくこのネタの予想はしてたんだけど(とはいえ空気階段のネタはもぐらが白シャツを着ているコントが意外と多い)
1本目の火事のネタより好きです。もぐらの演技力が異常なので、つっこみ役もできるしコント内の複雑か感情をしっかり見せられるなにをやらせても成立するのが空気階段の強みだとおもうんだけど、こういうキャラに特化した人物も最高よね。さっきから最高しか言ってないけど最高なので。


書いていくうちにだんだん疲れてきたのが丸わかりで恥ずかしいな。
とはいえ大納得の優勝「空気階段」!!!!!!!!これからもっと売れてくれ!!ラジオもおもしろいし、10月からはテレ朝で冠番組始まるし、とことんいくとこまで行ってほしい!一生コントやってくれ!一生見続けるからね!!!!!

12/30久保みねヒャダこじらせライブ(岩井ゲスト部分)書き起こし

ヒャダ「というわけで、ゲストの方にご登場いただきます。ハライチの岩井勇気さんです」
岩井 (どこでもドア風の扉から登場)
会場 (拍手)
ヒャダ「似合う。どこでもドアが似合う」
能町 「似合いますね」
岩井 「お願いします。」席につく
久保 「いらっしゃいませー。どうぞどうぞ」

ヒャダ「というわけで本日のゲスト ハライチの岩井勇気さんです」
能町 「3人それぞれちょっと関わりあるんですよね。」
岩井 「そうですね。みなさんご一緒したことありますね。ヒャダインさんが一番あるかもしれないです。なんかいろんな番組で。」
ヒャダ「そうですね。ポケモンとか」
岩井 「で、久保さんが」
久保 「わたしはユーリの。」
岩井 「そうです、特番でMCやらせていただいて。能町さんは昔、清水みちこさんとやられてるライブ観にいったんですよ。楽屋に挨拶させてもらいにいったら清水さんが「出なよ」って」
ヒャダ「えーそうなんですか。そんなことありますか。」
能町 「そうなんですよねー。」

ヒャダ「ということで満を持して、岩井さんの回(このライブ)は即効売り切れたそうですよ。」
岩井 「えー…どういう世界なんですか?俺のゲスト回売り切れるって」
久保 「わたしたちの世界線ではすごく人気ですよ」
能町 「相当な人気ですよ」
岩井 「ほんとですか」
久保 「めちゃくちゃ」
ヒャダ「能町さんがとってる好きな男ランキングっていうのがあるんですが、」
岩井 「あ、なんか、ラジオのスタッフに聞きました。」
能町 「ラジオのスタッフ、そういうとこに情報いっちゃうんですね」
岩井 「言われて、見て。新しいいじり方してんなとおもいました」
ヒャダ(笑)
能町 「勘違いされたくないんですけど、わたしが言ってるわけじゃないんですよ。ちゃんと投票をとって票を集計してやってるんで」
岩井 「そうなんですか、震えましたよ。」
ヒャダ「能町さんはハライチのターンを毎週聞いてるということで。」
岩井 「あーありがとうございます」
能町 「もうほんとにガチリスナーって一番いやですよね?」
岩井 「いやいやそんなことないですよ」
能町 「ついつい内輪ネタ言っちゃったり、」
ヒャダ「なんでしたっけ?、にゃんこ??」
能町 「今週のネコちゃんニュースでしょ?」
岩井 「そうラジオでネコのニュースをなぜかやってるんですけどーはい」
能町 「で、時の共有をしてるんですよね」
岩井 「生放送のことです。おれ時の共有っていってるんですよ生放送のことを」

ヒャダ「せっかく来ていただいたので、聞きたいことあれば」
能町 「聞きたいこと、ふつうにありますけどたくさん」
久保 「じゃあ能町さん」
能町 「え、いいんですか?ただのファントークですよこれ。M-1なんで出なかったんですか?」
岩井 「あー、そういえば今年出なくて」
ヒャダ「「そういえば」レベルなんですか?」
岩井 「「そういえば」っていうか、まあ出なくて今年。なんとなくコンビ間でも「まいっか今年は」みたいな」
3人 「へー!」
岩井 「別に話し合いもそんななく」
3人 「へー」
岩井 「昔、M-1をみてお笑いやろうかなって思いだして、その頃優勝してたのがチュートリアルさんとかフットボールアワーさんとかブラマヨさんとかで、それで笑い飯さんとか出てきて。なので結構、漫才で新しいことやってるなとか、こんな漫才あるんだとかがわりと評価されてたときだったんですけど。」
能町 「はい」
岩井 「でもある一時期からそれが逆転していって、なんか「上手いことこそ漫才だ」みたいな。漫才っていう一個の道筋ができて、それのどこまで行けるかみたいになってきて」
ヒャダ「ほう」
岩井 「こう、なんつったらいいのかな!?」
ヒャダ「でもなんか分かります。」
岩井 「吉本が漫才という文化を確立させるための大会だと」
ヒャダ「なるほどなるほど」
能町 「うん」
岩井 「俺らみたいな王道の漫才じゃないのやってる人間はただそれのフリに使われて淘汰されることで、こっちが本当の漫才だみたいにさせられてるような気もしまして」
能町 「はあー」
岩井 「別にいいんですよそれは。でも出るからには優勝しないといけないと思ってるんですよ、出るなら優勝したほうがいい。でも優勝するためにはもはや王道の漫才をやらざるを得ないんですよ」
ヒャダ「まあそうですよね」
岩井 「でも王道の漫才全然やりたくないんで、辞めました」
ヒャダ「うんうん。すごくわかりやすい説明ですね」
岩井 「王道の漫才があんまりおもしろいって思わないんですよね。ルールのもとやってるような感じがワクワクしないんですよね。なんかときめかなくなった。」
能町 「うん」
岩井 「みんなで同じ山登らされてる感じがするんですよね。うん。この山の頂上にいってなにがあるんだ!?っておもって、辞めました」
3人 (笑)
能町 「分かりやすくていいですね。すごい率直で」

ヒャダ「そういう思想、岩井さんの考え方だと結構閉鎖的なお笑い界で生きるのしんどくないですか?」
岩井 「いやーそうですね。だからもう滅亡ですよ」
3人 (笑)
ヒャダ「滅亡!笑」
岩井 「滅亡ですよほんとに。これがお笑い、これが漫才です、これがネタですみたいな」
ヒャダ「これがバラエティのやり方ですみたいな」
岩井 「そしたら能とは狂言みたいな伝統芸能になって、滅亡ですよ」
ヒャダ「滅亡」
能町 「芸人さん同士だとこの話出ないですよね」
岩井 「しないですよ」
能町 「腐り芸人ってことにしておかないと芸人さんのなかで座りが悪くなっちゃう」
ヒャダ「腐ってるわけじゃないんですよね」
岩井 「おれ全然腐ってないですよ」
能町 「素直なだけなんだとおもいます」
岩井 「そう、だから裸の王様に「あのひと裸だよ」って言ったら周りから「やめろよ、おい、おまえ腐ってんな」ってなるけどそんなことない」
3人 (笑)
ヒャダ 「「すいませんこいつ腐ってるんで」ってなってる」
岩井 「そう、皆殺しですよほんとに」
3人 (笑)

能町 「いまネタってどこかでやってるんですか?」
岩井 「2ヶ月に1回新ネタライブをやってて、さらば青春の光相席スタートと。2組とも独特の漫才やられるんで。隔月で新ネタやるっていうライブをやってますね。単独もやったことないんですよ」
能町 「え!?ハライチ単独ってないんですか?」
岩井 「はい。」
能町 「意外すぎる」
ヒャダ「やりたい欲はないんですか?」
岩井 「あんまりないですね。1本めちゃくちゃいいネタができたらいいとおもってるんですよおれはね。至高の、これめちゃめちゃいいっていうネタができたらいいとおもってて、でもなんか単独ライブやると10~12本くらい」
能町 「漫才だとそうですよね」
岩井 「で結局1年に1回くらい単独ライブやるとするじゃないですか。そうするとみんな焦りだして2ヶ月前くらいから作り出してなんかスカスカの10~12本になってるんですよ。全部強い10本じゃなければ単独やる意味ないなと」
ヒャダ「単独1年に1回やることに意味があるっていうのも」
岩井 「単独をやらなきゃ、単独をやることが目的みたいになってるの意味分からなくないですか。」
能町 「まあだいたい薄くはなりますよね」
ヒャダ「手段が目的みたいに」
岩井 「コンスタントにネタ作るんで隔月でやれば別にいいやってなりました」
能町 「へえ。こんな語りする場所他になくないですか?」
岩井 「ないっすねえ」
能町 「わたしふつうにめちゃくちゃうれしいんですけど」
岩井 「そうですね、同業者とあんまりしたくないですね」
3人 「ああー。」
能町 「しづらいですよね。単独やってるひともいっぱいいるし」
岩井 「そうそう。その場の誰かを傷つけることになるし」
ヒャダ「ですよね、うん。我々単独やってないですからね笑」

ヒャダ「能町さんM-1予選からみてますもんね?」
能町 「わたし2回戦3回戦と行って、準々決勝の動画全部みてるくらいヤバいやつです」
岩井 「すごい好きなんですね」
能町 「すごい好きなんです。漫才がすきなんですよネタが」
岩井 「へえ。ラジオも結構聞いてるってことですか?」
能町 「ラジオ聞いてますねー」
岩井 「ふーん」
能町 「デブッタンテの頃から聞いてます」
岩井 「わー。俺らがラジオ始めた頃に深夜3時ー4時とかでやってた」
ヒャダ「すごい深い時間ですね」
岩井 「まったくラジオを聴いてこなかったんで幼少期に。芸人になってからも聞いてないんで、すごい興味がないまま始まったんですよ。でも澤部がすごい熱量あるから。大丈夫か、深夜、誰が聞いてんだろう?と思いながらやってましたね」
ヒャダ「へえ」
岩井 「いまも別によく分かってないですけどねラジオを。どうすりゃいいのか」
能町 「岩井さんのトークはラジオ的じゃないんですよ、だからいいんですよ。当たり前に嘘つくっていう」
久保 「えー」
岩井 「嘘ついてますね笑 まじで毎週なんで話すことないんで。もう嘘つくしかないんで」
3人 (笑)
岩井 「あんなもん毎週話すことあるわけない。エピソードないんで想像で話すしかない」

ヒャダ「岩井さんネットの文章読んだんですけど、ふつうの芸人さんに比べて生い立ちがふつうすぎると」
岩井 「そうなんですよ。中流家庭でしたし、30まで実家住んでましたし、23でテレビ出てますし」
ヒャダ「早咲きですよね」
岩井 「ええ、だから苦労時代とかないんですよ」
ヒャダ「アンケート泣かせですね」
久保 「芸人を辞めようとおもったこととかあるんですか?」
岩井 「いやないっす、ないっす」
3人 (笑)
岩井 「まじで」
ヒャダ「この仕事やっててすごい嬉しかったこととかは?」
岩井 「嬉しかったこと…。そもそも申し訳ないんですけど別にテレビに憧れて入ってきたわけじゃないんで」
能町 「ラジオにも憧れてないし」
ヒャダ「はははは」
岩井 「はい。ネタはやりたかったんですけど。爆笑問題さんはすごい好きだったんですけど、誰目指してるとか別にないんですよ。○○目指してますっていってもでももうそいついるじゃんって」
ヒャダ「そいつ超えなきゃいけない。超えれない壁設定してなにが楽しいんだっていう」
岩井 「だからなんでその山に登んの?って」

ヒャダ「久保さんなにか岩井さんにお聞きしたいことありますか」
久保 「芸人以外の職種はどれくらい今後も維持していきたいとかありますか?」
岩井 「ああーいや、まあ」
久保 「そこらへんの評価も高いじゃないですか」
能町 「アニメ好きですもんね。あるクールにやってるアニメ全部みるんですもんね」
岩井 「全部みますね。40本くらいあるんですけど」
ヒャダ「で、1話みて?」
岩井 「いや3話くらいまでは全部みますね」
久保 「えらい」
能町 「すごいですね」
岩井 「(全部で)12話あるじゃないですか。だから最近は3話くらいまでに「おもしろくしてー」って思いながら」
ヒャダ「続けさせてーって」
岩井 「アニメとか好きなんで全然苦じゃないです、なにやってても。好きなことだけですねやっていきたいのは。サッカーとかやってたんですけど別にサッカーの番組やりたいとかはないですねまじで」
久保 「そうなんですか?」
能町 「サッカー部だけどサッカー嫌いなんですよね?」
ヒャダ「なんですかそれ?」
岩井 「親父がサッカー部のコーチで毎日練習させられてて、水曜の19時からドラゴンボールやってたんですけど裏でJリーグやっててずっとそれ見せられてましたから」
ヒャダ「絶対ドラゴンボールのほうがおもしろいですからね」
岩井 「そうですよ。ゴクウがサッカーやってくれたほうが全然おもしろいですよ」
ヒャダ「ほんとそれ。ゴールまで4週くらいかかりますけどね」
岩井 「振り上げて1週とかですよ笑」
3人 「はははは」

______________
一応トーク部分だけここまで。

M-1に憧れて芸人をはじめたのに今年出場しなかった理由、ハライチが単独ライブをやらないことなど、ある意味での自分たちの漫才へのこだわりがしっかり聞けてよかったです。
澤部はもうすっかりテレビスターでポップなひとになってるけど、ネタへの執着はきちんとあって、たぶんこの先もずっと漫才してくれるんだろうなという予感がしてうれしかった。あまり「漫才師」として紹介されることもないハライチだけど、執着こそが愛。漫才これからも続けてほしい。

お笑いラジオもテレビも憧れてたわけじゃない岩井がこれからも飄々とサバイブしていく姿がたのしみ。

このあとのコーナーで愛しの千葉雄大とパンサー向井をヒャダイン岩井で取り合いバチバチし、「同じ男が好きでなければ仲良くなったでしょうね」と締めくくってました。

ちなみにヒャダインがみたネットの文章はたぶんこれです。
www.bookbang.jp

どうしてか三四郎が気になってしまう

三四郎オールナイトニッポン0のリスナーなんだけど、ほんと毎週毎週なんでこんなもん聞いてるんだ…と腹立ててる。
確かにおもしろいんだけど、だから毎週聞いてるんだけど、芸人の深夜ラジオを聞き終わったあとのひっそりとそれでいて満たされる充実感が三四郎のラジオにはまるでない。毎週どこか「あれ…こんなもんでいいのか?」とちょっとした疑問を抱えたままさよならされてしまう。
そのそっけなさが実に三四郎らしく、付かず離れずの絶妙な距離を保ったままなんだかんだでもう3年目の壁を越えている。もう3年か。3年経って、ほぼ毎週聞いてるのにまだ「三四郎ファン」になりきれず、わたしは今日も熱烈ではなく冷静に三四郎を応援してしまっている。

f:id:toufux:20171115112945j:plain
これANN0の公式画像なんだけど、みてこの小宮。完全に舐めてるだろ。ニッポン放送はイベント、SPウィーク、広告なにかあるごとにこれ一生使い続けるからな。もう何年前の誰だよ、ってなっても使い続けるからな。小宮ニッポン放送の画像使いまわし力を侮ってたにちがいないよ。

テレビのほうが大事

これはわりと衝撃的だったんだけど、三四郎は2人揃ってはっきりと公言している。「ラジオよりテレビのほうが大事」だと。芸人はとにかくラジオをやりたがる、そしてそれをわたしはありがたがる。テレビでは時間がもらえないような自身のフリートークを存分にでき、信者的なリスナーを獲得し、仲が深まり、波及する、というラジオ独特のおれとお前だけの特別な時間はなにものにも代えられないもの、なはずなのに。ラジオがおもしろい=本物、という構図が存在した時代がたしかにあったのに。
ナインティナインオールナイトニッポンがなければただのアイドルテレビおもちゃ芸人としてもっとバカにされていただろう。でもナイナイにはラジオがあった。だから信じれた。

相田は先日まで実家に暮していた。しかし一人暮らしをしようと思い立ち、不動産屋さんに行き、内見をして、契約の書類を~と、なんだかんだで相田の一人暮らし計画は再三ラジオで話していた。何度もその話題になったし、34歳の男が初めて一人暮らしをするという出来事をハプニングやサプライズいろいろ経てリスナーは相田の自立を見守ってきた。相田に向けた物件を紹介するというネタコーナーにまで発展し、番組全体で盛り上がっていた。
しかし、ダウンタウンDXでの1エピソードとしてあっさりと、相田がすでに一人暮らしを始めていたことが写真とともに明かされた。さらりと。一切もったいぶらずに。あれほどリスナーを巻き込んでいたのに、まさかの、一人暮らしをついに開始したことをラジオで言わなかったのである。まじかよ。しかし悪びれず言うのだ「だってテレビのほうが大事だもん」と。

なんかこう、芸人の深夜ラジオをいくつも何年も聞いていて、これほどまでに自分たちの番組をよそよそしくするコンビっていただろうかと目をつむって思い返してしまった。いや、いない。ラジオはいつだって一番近くて一番大事にされていたはずだった。
三四郎、なんなんだ。*1

小宮の悪態がすごい

テレビでもおなじみの小宮の悪態というかぼやきが、えぐい。「独特の視点」でとか「斜めから見た」とかいう斬新なものではなく、ただ純粋に文句がすごい。

例えば、つい先日番組ディレクターの結婚披露宴に参加した小宮の談をおなじ披露宴に出ておなじテーブルだったというアルコ&ピースの話と比較してみる。

  • 開始時間は17時

アルピー「結婚式って朝早いことも多いけど、ちょうどいい時間でよかった」
小宮「このまま家でゆっくりだらだらしていたいと思わせる出発時間。録画してたアンビリーバボーが最後まで見れなかった」

  • 開催場所は渋谷

アルピー「行きやすくてよかった」
小宮「駅からめちゃくちゃ歩かされてひどい。靴が不慣れで足も痛てえし。会場は駅の中であれ」

  • 石井ディレクター

アルピー「いまも担当してくれてお世話になってる」
小宮「スケジュールに入ってたから披露宴に参加しただけ。他の仕事が入るだろうと準備をしておらず家を出るときドタキャンもよぎった。そもそもいつもなら(営業で)披露宴にいってお金もらってるのに、ご祝儀つつまなきゃいけないとか、なんなの。」

このありさまである。いちいちなにかにつけて悪態をつく小宮。もう呆れて笑うしかない。
小宮はずるい。エピソードそのものがおもしろいというわけではないのに、あっけにとられていつのまにか笑ってしまう。毎週披露される10~15分のフリートークで特別な出来事はなにもない。ただの日常ただの光景を、小宮のつたない(本当につたない)描写ととびっきりの悪態で成立させてしまうんだから、人間って捻くれきるとここまでいけるんだなと感心してしまう。「悪口」でも「毒舌」でもない、だれにもできない小宮だけの文句と悪態。

相田は別に隠れてない

コンビで片方だけがポップな売れ方をしていて、コンビのラジオは人気で…というと、目立たないほうがハチャメチャにおもしろい!というのは定説じゃないだろうか。
いまこの法則にびたっとハマっているのはハライチの岩井。ラジオは完全に岩井の独壇場で(澤部もサイコー)持ち前のセンスが炸裂している。岩井はすごい。無駄のない言葉選びとまるで同じ地面に足をつけていないようなふわっと浮いた視点から話す流暢さ、そしてあのシャープな顔面とそぎ落とされた体型。造形まですごい、まるで信者を囲うために生まれてきたかのようないでたちに、それでいておはスタおーはーとかやっちゃう狂人ぷり。そら人気になるわな。じゃないほうがこんなにおもしろいんだもの。

こうなると当然、相田って実はおもしろいんじゃないの?ラジオだと相田が好き勝手やりたい放題やってんじゃないの?と期待してしまうが、相田はべつに特別おもしろくはない。いやはっきりこういうの、ものすごく抵抗あるんだけど、だけど変な印象なしに相田は相田だ。ラジオでハネてるからといって相田が神格化していることは一切ない。ふつうに相田だ。めちゃくちゃ良い声でめちゃくちゃふつうの相槌を打っている。

三四郎のANN0は2人がそれぞれにフリートークをする時間が与えられてるんだけど、小宮の話はまあなんだかんだで吹き出してしまうこともままある。しかし相田はどうだ。ふつうのはなしを軽快に話している。いや誤解なきようにいうと、おもしろくしようという気概はあるものの、無理せんでええねんで…とこちらの優しさが求められているような気がする。
しかも小宮がアレだから相田は常識人でいる、という枠ももはやなく(漫才では相田がボケだし)とくにエピソードがなかったと察する放送回では、とにかく周りを否定するという手法をとっているため、小宮の傍若無人っぷりを聞いたあと相田の無礼を聞かされるというとんでもない日があったりする。

ところで先日、三四郎のファンのひとと話す機会があった。マセキのライブに通って出待ちしているような彼女は「相田さんかっこいい。会社にいたらすきになっちゃう」と言っていて、ああよかった相田にもちゃんとこういう層が一定数いてくれて助かった~と、なぜか安心できたので、みなさんにも共有しておく。

じゃじゃ馬を乗りこなせる

三四郎のANN0に先日なかやまきんに君がゲストで登場した。なかやまきんに君である。手練のMCでもさじを投げる異常者・なかやまきんに君
しかし三四郎は見事に捌ききり、あっぱれな2時間にしたのだ。突然の暴走や急な弱気、謎のキャラ、独特のノリを強要するまさに異常者のなかやまきんに君に翻弄されるかたちでかなりおもしろい放送になった。反響を確認したところわたしの周囲のラジオファンから絶賛の声も多かったので、まちがいなく素晴らしい回だったとおもう。
しかし想像できるだろうか。テレビではぽんこつ扱いされる小宮と、なにもない相田がこんなにも奮闘する姿を。絡みに強い三四郎。わたしはラジオを通して三四郎の見方が変わった。個人的には三四郎のラジオにおいてゲストが登場した回ははずれなくおもしろいと思っている。

リスナーとの距離を縮めない

10年前の芸人深夜ラジオといえば、リスナーは冴えない奴ばかり、童貞キモメン卑屈野郎という前提に腐ったラジオを届けるおもしろみというのが定番だったようにおもう。(いまもまだあるけど)社会不適合なやつが集まって密談しているようなサバイブする感覚、おもしろいよね最高よね。
しかし三四郎はべつにリスナーをカテゴライズしない。ただの人、ただのお客さんとして扱う。なんのフィルターもなく、リスナーをキャラクター化せず、どんなひとが聞いていても構わないという装いだ。
それによりリスナーは三四郎に認められたひとたちではなく、ただラジオを聴いているひとになる。いや実際そうだしまちがってない。そのおかげでわたしは三四郎を一切身近に感じないし、三四郎もこちらに歩み寄ってくれたりしない。深夜27時だぞ?27時から29時って何時から何時なんだよ!?おかしいじゃん、こんな時間に生放送を聞いてるなんて、どうかしてるじゃん。もっと認めてくれてもよくない?
深夜ラジオ特有の「共犯感」を求めないし、そんな距離感に頼ろうともしないのが、ああこのそっけなさこそ三四郎と思わせられる。薄い。こっちとそっちの密度が薄い。

それでいて、じゃあ三四郎2人がめちゃくちゃ仲がよくてリスナーがそれを微笑ましく見守っているような番組かといえば(おぎやはぎバナナマンのような)そうでもない。三四郎は仲悪くはないだろうけど特別2人だけしか知りえないとっておきの話を教えてくれるようなわくわくした展開はない。2人の密度すら不明。

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そんなこんなで、なんで熱心に聴いてしまうのか分からないまま今日も再生ボタンを押してしまう。
しかしこの3年の三四郎のはなしを聞けてよかったとおもう。ダウンタウンと初共演した話、タカさんに会って逃げた話、どんどん売れていく小宮を目の当たりできた。当初はラジオで話すネタを探しにわざわざザリガニ採りにいったり変なイベントに参加したりしていたのが懐かしいほどにいまはずいぶん忙しそうだ。(ラジオのためにわざとやらかしてやろうという意気込みはまだありそうだけど)
それに小宮の並々ならぬお笑いへの愛情も感じれる。小宮は根っからの芸人で、頭もいいし人間も狂ってる。その充分な素質のうえでさらにお笑いがすきですきでたまらなさそうだ。好きなことをやって生きていけているんだな、かわいいな応援したいなと素直におもってしまう。

そんな三四郎。ラジオ聞いてみてーとは安易にすすめない。いい日もあればわるい日もあるし。

*1:ちなみにこの「テレビのほうが大事」は相田がちょっとしたボケで言ったのを小宮が「うん、それは分かる」と返答していて空気が!?!!?となったことがある、つっこまない小宮。むしろ狂気小宮。

サイホーンがすきだから

ポケモンGO、まだやってる?
おれは粛々と淡々と細々とやってるんだけど、こないだついにマイフェイバリット・モンである「サイホーン」をゲットしたから、もうね、うれしくってうれしくって世界中のみんなにサイホーンを手に入れたことを自慢したいわけ。だってとにかくめちゃくちゃにサイホーンのことが好きだからさ。どうしようもないこのビックエナジーをぶつける場所どこなの…!ってヤンヤン燃えた結果、ここに書いちゃうことにしたよ。
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ポケモンGOを始めて10ヶ月、そもそもサイホーンってそんなにゲットしづらいポケモンなの?というと、まったくそうではなくて、案外みんな容易にサイホーンをぽかぽか捕まえててさ、わたしがサイホーン好きなんですけどお!!!!って鼻息荒くすると、「あそう?持ってるけど?」みたいな、大体そんな手ごたえのない反応よ。
それがうらやましくてつらくて、なんでおれの前には現れないんだよサイホーン。愛のある場所にやってくるのが怖いのかよ…怯えてないで、ほらおいでよって何度都内をうろうろしたことか。そんななかでようやく訪れた、いわタイプイベント「アドベンチャーウィーク」。いわタイプのポケモンがどっさり出てきまっせキャンペーンの最中でようやくわたしの前にお目見えしたってわけ。ワハハ!イベントで初対面とか、待ち望んでたわりにぜんぜんドラマティックじゃないなワハハ!

外見

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じゃあとりあえずサイホーンの好きなところを紹介していくよ。まずビジュアルね、見た目。最高にかっこいい。どっしりしてて、左右のうろこみたいな皮をゆっさゆっさ揺らしながら呼吸してるのが大動物感あって暴力的でいい。脚はみじかくてドサドサうるさく歩いちゃう品のなさと「おれはつよいんだぞ」って威張ってるみたいなチャーミングな目もいいね。
それからなんといってもおしり。いわタイプで基本的にはごつごつしてるんだけど、おしりだけはつるつるでパーンと張ってて、しかも先端がツンと天を向いているいじらしいかわいさよ。

ライドOK!

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しかもサイホーンは乗れるところが最高!!!!!乗せてくれるんだよ人を!右いってほしければ右に連れてってくれるし、左いってほしければ左に連れてってくれるわけ。デカめの岩があっても頭からつっこんでブフォーって粉砕してくれるし。わたしは初めてサイホーンに乗ってドカドカうるさく街中を歩いたとき恥ずかしくて住人の目が気になって仕方なかったんだけど、洞窟で岩をガンガン潰してくれるサイホーンを目の当たりにしたとき、「かっこいい…」って声が漏れちゃってたね。暴力的でバカだけどまっすぐなんだよサイホーンは。f:id:toufux:20170528021406j:plain
玄関先に停められてるサイホーン
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「ぐう…ぐぬう…」

ポケモンずかんの説明が最高

  • あたまは わるいが ちからが つよく こうそうビルも たいあたりで コナゴナに ふんさいする。

高層ビルも粉砕する威力!!!!だけど頭が悪い!!!

  • ほねが じょうぶで にんげんの 1000ばい かたい。たいあたりで おおがたトレーラーも ふっとばす

大型トレーラーもふっとばす威力!!!

  • たんさいぼうで ひとつの ことしか かんがえられない。とっしんを はじめると ねむるまで とまらない。

頭がわるいからひとつのことしか考えられない!突進を始めると止まらない!!けど眠くなったらやめるよ!

  • 4ほんの あしは みじかくて うまく まがれない。ただひたすらに とっしん するだけだ。

曲がれない!なぜなら脚がみじかいから!!!

  • じぶんの すすんでいる ほうこうに なにが あろうと きにしていない。ぜんぶ とっしんで こわすだけだ。

ぜんぶ突進で壊しちゃう!どこでもだれでもなんでもいい!壊すだけだ。

  • ひとつの ことしか おぼえられない。とっしんを はじめると りゆうは どうでもよくなり すぐに わすれる。

突進を始めるとどうでもよくなってぜんぶ忘れちゃう。突進にこんなに夢中なポケモンが他にいるかよ!いないね!

  • ひたすら まっすぐ つきすすみ こわしまくる。こうてつの かたまりに ぶつかっても へいきだが 1にち たつと ちょっと いたみを かんじる。

めちゃくちゃ突進して壊しまくるけど、固いのはちょっと痛くなっちゃう。その日には気付かない明日になったら痛くなっちゃう。

  • はしっているうちに もくてきを わすれるほど のうみそが ちいさく あたまが わるいぞ。なにかを こわすと たまに おもいだすらしい。

なにかの拍子にハッとしちゃうサイホーン、はちゃめちゃかわいいかよ。

  • いちど はしりだしたら とまらない。のうみそが ちいさいので はしっている りゆうを わすれてしまうほど あたまが わるいのだ。

もう頭が悪いということしか説明してもらえなくなりました。

  • かたい ひふで おおわれた からだ。たいあたりで ビルも たおす。ざんねんながら あたまは わるい。

ほんとに残念だけど、バカでこそサイホーンだというアイデンティティすらあるね。

  • なんでも たいあたりで こわせる ちからもちだが あたまが わるいので ひとのしごとを てつだうのは むり。

「頭が悪いので人の仕事を手伝うのは無理!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ウケちゃうな。



ほんとにバカで、だけど強くてのしのししててかわいいんだよ。
懐いてるのかよくわかんないドデカイモンスターだし、見た目はちょっとイカついけど、どこまでも不器用なサイホーンのことをいつまでもよしよし甘えさせていきたいなっておもうし、わたしの相棒は、サイホーン君に決めた!!
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